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 台湾列車脱線は人災!

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 特急列車にはスピードの出し過ぎを防ぐ減速システムがあり、ブレーキの調子が悪いため通常走行ができない状況になっていたようです。列車は遅延運行しているため、男性運転士が、本部に連絡しているかは不明ですが、この時点で、本部が列車の運行中止を指示すべきだったと思います。遅延を取り戻すために、減速システムを解除し、高速走行せざるを得なかったわけです。

『男性運転士は事故後拘束され、23日朝には保釈されましたが、供述内容と当時の運行などの記録が一致しない点があるということで、今後、事故車両をさらに詳しく検証することになっています』

 安全装置作動のもとで、運行するのと、なしで運行するには、かなりの経験が必要で、それ以上に安全認識の判断力も重要になってきます。結果的に、尼崎脱線事故と同じ状況になってしまいました。
 多くの犠牲者が出てしまい残念だと思います。ご冥福をお祈りいたします。

 大量輸送の機関は、個人で判断させないように、運行マニュアルを作成し、守らせることが安全に繋がると思います。列車は日本製で、ほとんど事故がなかったようです。使い方によっては、いくらいいものでも、とんでもない事故は起きるものですね!
 
 この台湾特急列車(TEMU2000型)は、車体を傾けることで乗り心地を維持したままカーブを比較的速く通過できる装置を搭載しているのが、特徴のひとつです。
 台湾鉄路管理局はこのTEMU2000型の前に2006(平成18)年、日立製作所がJR九州の885系特急形電車(特急「かもめ」「ソニック」に使用)をベースに開発した「自強号」用のTEMU1000型電車も導入。こちらも車体を傾ける機能を搭載しているものの、「空気バネ式」ではなく、車体を振り子のように傾ける「振り子式」を採用しています。

 脱線事故の原因はまだ不明。今後の詳細な調査が待たれます。なお、「空気バネ式」も「振り子式」も日本の在来線特急で多く採用されていますが、これまで特にそれによる事故は発生していません。