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 白血病の患者さんが亡くなられました。

 終末期医療で当院に頼まれた70過ぎの男性です。
 3月中旬から往診に行ってました。進行性の貧血があるので、輸血をしないと生きていけなくなります。
 家族から連絡があり「輸血はしない。自宅でゆっくりさせてほしい」とのことでした。
 現在の状態がどんなものか、採血をしてみたところ、貧血が正常の20%以下に、また血小板もかなり減少していました。なにを意味しているかというと「DIC(播種性血管内凝固症候群)」が起こりつつあるということです。つまり急変する兆候が出ております。また尿のバルーンカテーテルを入れるとき、出血がみられていました。
 検査データの説明はしたのですが、急変しやすい状態だと言えなかったのが反省点です。往診時に他の来客があって、充分にご家族に説明ができませんでした。結果的には、採血した2日後に亡くなられています。
 25年も往診をしていると、なんとなく死期がいつ頃か、半分以上のケースでは、わかるようになっていましたが、今回はうまく伝えることができませんでした。